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お弁当:お母さんの成長

  • 文/田中青佳 イラスト/木村倫子
  • 2015年4月13日
  • 読了時間: 2分

娘が離乳食を終え、お弁当作りをするようになって約2年。 最近では、毎日のようにお弁当を作っています。

ところが私、残念ながら、お弁当作りがとーっても下手っぴです。 決して苦ではないんだけど、どうもダメ。 詰め上手にはなりつつあって、それっぽく見せることはできるようになったけれど、 おかずのバリエーションは少ないし、おにぎりの形はいびつだし、

卵焼きはふんわりできないし(それどころか、甘い部分とそうでないところがあったりも)、 隙間を埋めるプチトマトを切らした日には、おろおろする始末…。

試行錯誤して辿りついた結論は「お弁当作りというのは、経験により磨かれた家事力が必要」というもの。 ごはん作りの「手際とセンス」、お菓子作りの「几帳面さ」とは、ちょっと違う。 年季が必要なのです。

だって、朝いちばん忙しい時間帯に、家族分の朝ごはんをしつらえながら、 彩りや栄養、清潔面にも気を配り、ちゃちゃっと「おいしい形」に仕上げるという

大仕事を成すのです! …世のお母さんって、なんて偉大なんでしょう。

そう言えば、私の母が握るおにぎりは、ギュっと固くてツヤツヤしていて 口に入れるまでは、まったく崩れませんでした。 あれは、ふつうの握力ではなく、「おにぎり握力」のようなものが

発達してこそのモノのように思うのですが いつだったか、おにぎりを褒めたら、サラリと

『30年も40年も握っていれば、誰だって上手になるわよ』と言われました。

きっとそういうものなんでしょう。 とにかくやり続けて、自然とできるようになる。 その頃には手も早くなり、他のおかずも格好よくなって、こなれたお弁当となる…という。 当の子供側は、そんなお母さんの成長になんか全く気付かずに、 当たり前のように口に運んでいたけれど。

そんなことを考えながら、米粒が飛び出したおいなりさんを

ニコニコしながら口に運ぶ娘を見ていたら、 私の作るおべんとうがいい感じになる頃には…と、いろんな妄想が始まりました。

運動会の朝は、何年くらいモヤモヤしているんだろうなぁ? 思春期の時分には、おかずに文句をつけられてイラっとしたり? さすがに、孫(!)がいるくらいになったら、私のおにぎりもギュと固まっているよね…。 その頃には、今は「お母さんビギナー」な私も、堂々とおふくろさん風情を醸しているのかしら。なーんて。

楽しみだけどちょっとコワイ、ほのぼの未来予想図。

お弁当大好きな娘のため、お母さんはがんばります。

 
 
 

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